🏢 1日目:経営と法律(ストラテジ系)
ITパスポート試験の約35%を占めるのがこの分野。ITの話だと思って油断すると痛い目を見ます。
ここは「社会人の常識」を学ぶ場。「ラーメン屋の店長」になったつもりで経営を学びましょう!🍜
1. 敵を知り己を知る「経営戦略」
SWOT分析(スウォット分析)
お店を繁盛させるための「作戦会議」で使う最強のフレームワークです。
SWOTは「自分(内部)」と「世の中(外部)」に分けて考えます。
- S (Strength/強み): 「うちはチャーシューが絶品!」(自慢できること)
- W (Weakness/弱み): 「でも店がボロい…」(直すべきこと)
- O (Opportunity/機会): 「近くに大学ができた!」(追い風・チャンス)
- T (Threat/脅威): 「台風が来た」「ライバル店ができた」(向かい風・ピンチ)
試験では「どれが外部環境か?」がよく出ます。「自分の努力じゃ変えられないもの(天気や景気)」は全部外部です!
PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
「どの子にお小遣い(投資)をあげるか」を決める会議です。
- 花形 (Star): 儲かるけど金もかかるアイドル。🦁
- 金のなる木 (Cash Cow): 手がかからずに稼いでくれるベテラン。🌳
- 問題児 (Problem Child): 金はかかるが将来化けるかも?👶
- 負け犬 (Dog): 儲からないし成長もしない。撤退を検討。🐶
鉄則: 「金のなる木」で稼いだお金を、「問題児」や「花形」に投資する!
間違っても「負け犬」に全財産をつぎ込んではいけません🙅♂️
2. 売れる仕組み「マーケティング」
マーケティング・ミックス(4P)
商品を売るための「4つの作戦」です。どれか一つでも欠けると商品は売れません。
- Product(製品): 激辛ラーメン
- Price(価格): 1杯 800円
- Place(流通): 駅前の屋台で売る
- Promotion(販促): SNSでクーポンを配る
試験のひっかけ:「Process(過程)」などは4Pに入りません!
3. ルールを守る「法務」
知的財産権(知財)
「アイデア」や「表現」を守る権利です。ここが一番ややこしいので、表で整理しましょう!
| 権利 | 対象(たとえ) | 申請 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 著作権 | 小説、音楽、プログラム (表現したもの) | 不要 (書いた瞬間発生) | 死後70年 |
| 特許権 | 発明、すごい技術 (エジソンの電球) | 必要 | 出願から20年 |
| 意匠権 | デザイン、見た目 (車のフォルム) | 必要 | 出願から25年 |
| 商標権 | ロゴ、マーク (ナイキの✔️) | 必要 | 10年(更新可) |
ここが出る!
プログラムの「ソースコード(具体的な記述)」は著作権で守られます。
しかし、「アルゴリズム(解法の手順)」や「プログラム言語(Pythonなど)」そのものは著作権では守られません!
(※アルゴリズムは特許なら守れる場合があります)
🔥 1日目:実力テスト(全20問)
インプットした知識を定着させましょう。間違えたら解説を熟読!
👷♂️ 2日目:開発と管理(マネジメント系)
2日目は「現場監督」の仕事です。システムをどう作り、どう維持するか。
横文字が多いですが、すべて「料理」にたとえれば簡単です!🍳
1. システム開発の進め方
ウォーターフォールモデル(滝)
日本の大企業が大好きな、伝統的な開発手法です。
「メニューを決める」→「材料発注」→「調理」→「盛り付け」→「提供」
この順番通りに進めます。計画が立てやすいのがメリット。
弱点: 盛り付け段階で「やっぱカレーが食べたい」と言われても、「もう戻れません!」となります(手戻りリスク)。
アジャイル開発(俊敏)
今の主流です。短期間で「作って・見せて・直す」を繰り返します。
「とりあえずマグロ出すね」→「どう?」「美味しい!次はサーモン!」
少しずつ作って出す(リリースする)ので、途中で「やっぱデザート食べたい」と言われてもすぐ対応できます。
この「短いサイクル」のことを「イテレーション」や「スプリント」と呼びます。
2. プロジェクト管理
WBS (Work Breakdown Structure)
作業分解構成図。やるべきことを細かくバラバラにする技術です。
- 1. 買い出し
- 1-1. 肉を買う
- 1-2. ルーを買う
- 2. 調理
- 2-1. 切る
- 2-2. 煮る
これ以上分けられない最小単位を「ワークパッケージ」と呼びます。
3. サービスマネジメント
SLA (Service Level Agreement)
サービスレベル合意書。お客さんと結ぶ「品質の約束」です。
「ピザが冷めてたら無料!」の約束🍕
「頑張ります」という精神論ではなく、「30分以内に届けます」「稼働率99.9%を保証します」と数値で約束すること。
これを守れないとペナルティ(返金など)が発生します。
ITIL (アイティル)
ITサービス運用の「教科書(ベストプラクティス集)」です。
「サーバーが落ちたらどうする?」「ヘルプデスクはどう対応する?」といった、世界中の成功事例がまとまっています。
🔥 2日目:実力テスト(全20問)
現場監督の視点で解いてみよう!
💻 3日目:技術と理論(テクノロジ系)
最終日は「エンジニア」の世界へ。0と1の仕組みから、最新のサイバー攻撃対策まで。
ここを制する者がITパスポートを制します!苦手意識を捨てていきましょう。
1. PCの中身(ハードウェア)
コンピュータの5大装置
PCの中には「小人」たちが住んでいます。
- CPU (演算・制御): 「めちゃくちゃ計算が速い職人」👨🔧
脳みそです。クロック周波数(Hz)が高いほど頭の回転が速い! - メモリ (主記憶): 「作業机」🪑
机が広いと、たくさんの資料(アプリ)を広げられます。でも電源を切ると片付けられて消えます(揮発性)。 - HDD/SSD (補助記憶): 「倉庫・キャビネット」📦
電源を切ってもデータは消えません。SSDはHDDより高いけど爆速です。
動作が重い時は? → メモリ(机)が足りなくて、いちいち倉庫(HDD)に行き来しているから遅いのです!
2進数(0と1の世界)
コンピュータは電気の「ON(1)」と「OFF(0)」しか分かりません。
- ビット (bit): 最小単位。0か1の箱が1個。
- バイト (Byte): 箱が8個集まったもの。
8 bit = 1 Byte です。これで半角英数字1文字を表せます。
2. ネットワーク(インターネット)
IPアドレスとDNS
ネット上の「住所」と「電話帳」です。
- IPアドレス:
192.168.1.1みたいな数字。コンピュータにとっての住所。 - ドメイン名:
google.comみたいな文字。人間にとっての住所。 - DNS (Domain Name System): 「google.comに行きたい」と言うと「それは192...だよ」と教えてくれる「翻訳家(電話帳)」です。
3. セキュリティ(守り)
暗号化技術(公開鍵暗号)
ネット通販を支える最強の守りです。鍵が2つあるのがポイント。
- Bさんは、誰でも使える「開いた南京錠(公開鍵)」をばら撒きます。
- Aさんは、その南京錠で箱に鍵をかけて送ります(暗号化)。
- 一度ロックしたら、Bさんしか持っていない「鍵本体(秘密鍵)」でしか開けられません!
これで、鍵を配送中に盗まれるリスクがなくなります。
サイバー攻撃の種類
- フィッシング詐欺: 偽のメールで偽サイトに誘導し、パスワードを盗む(釣り)。
- ランサムウェア: データを勝手に暗号化して「戻してほしければ金を払え」と脅す(身代金)。
- DDoS攻撃: 大量アクセスでサーバーをダウンさせる(サイバー迷惑デモ)。
🔥 3日目:実力テスト(全20問)
最後の仕上げです。全問正解を目指せ!